LOOKについての四方山話(追記1)

ex-1 LOOK LONESOME LANE CLUB(L3C) (1989-1991)


LOOKからリードヴォーカルの鈴木とーるが脱退した翌年の1989年。高校3年となったわたしは、いよいよ大学受験に向かう生活となっていました。
とーる君が脱退した後も、LOOKのファンクラブは同じ形で継続し、情報源はファンクラブからの会報のみとなっていました。
LOOKとしての活動がない中、千沢さんは曲作り(この頃には他人への楽曲提供もしていた)、はるきちさんは日本テレビの刑事ドラマ『ハロー!グッバイ』の劇伴(サントラCDも出た)、チープさんは渡辺貞夫さんのライブサポートなどそれぞれにお仕事。
会報では千沢さんから新しいヴォーカルを入れず3人で活動していく趣旨の発言があり、ついに千沢さんがリードヴォーカルになるんだ!と浮き足立つ千沢ファン(笑)
そして、確か89年初秋ごろの会報で「LOOKが11月末にシングルを発売、次号の会報で重大発表あり」と告知があったのです。


で、その次に確かこのリーフレットが届いたのであった。

ん?4人??
で、この若いひと、誰?え、あたらしいヴォーカル??
あとこの長いバンド名は何?????


と、わたしのみならず、おそらくファン全員を混乱の渦に巻き込んだ、新ヴォーカル「大和邦久(やまとくにひさ)」加入、及びバンド名を「LOOK LONESOME LANE CLUB(ルックロンサムレーンクラブ)、略称L3C(エル・スリー・シー)」に変更するという発表。
3人が変わらず活動を続けてくれることに希望を持ちつつも、あたらしいヴォーカル入れないって言ったじゃん!という気持ちも正直あり、とにかく楽曲を聴いてから判断しようと。


1989年11月28日、LOOK LONESOME LANE CLUBデビュー曲『さよならは冬の星座』発売。

LOOK LONESOME LANE CLUB "さよならは冬の星座" PV
(PV、約30年の時を経て初めて見ました)
第一印象は「悪くはない」が「インパクトもない」。
かと言って、ヴォーカルが変わったというだけであっさり離れてしまうほど他の3人への愛情が薄れていたわけでもなかった。なので、熱心に聴くかどうかは一旦保留にさせてください、という気持ちでした。
ちなみにこの時期は、ファンクラブの会員を集めた決起集会にメンバーが各地を回り(当然名古屋も来た)、お披露目ライブがあったり年末年始にかけツアーもやっていましたが(これも名古屋に来た)、いよいよ受験本番の時期で当然それに足を運ぶどころではなく、L3Cデビューのあれこれを経験しないまま時が過ぎていきました。取り残されたなあと感じつつ…。


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ついに90年代に突入。1990年4月、わたしは大学に進学。残念ながら第1志望校には受かりませんでしたが、得難い経験がたくさんあった良き大学生活でした。


1990年3月25日、LOOK LONESOME LANE CLUB 1stアルバム『I LOVE YOU』発売。

ジャケットとか歌詞カードのデザインが全体的にもっさりしてるのが不満


この頃には大学進学が決まっていて、ようやく余裕を持ってあたらしい音に向き合える環境になっていました。
アルバムは正直やっぱり最初はインパクトなかったけれど、大和さんの声にも随分馴染んできたし、好意を持って受け入れられるほどに。
シングル収録曲が2曲ともミディアムバラードだったので、そんな曲ばかりだったらどうしようと不安でしたが、アッパーな曲もたくさん入っていて安心しました。


全曲リードヴォーカルは大和さんで、他のメンバーのソロ曲はなし。詞は『さよならは冬の星座』は松井五郎さん(安全地帯!)ですが、他はチープさんに加え大和さんが手がけるようになったのがまず大きな変化。そして曲も大和4曲・千沢4曲・はるきち2曲・チープ1曲(!)というように、とーる君と違い、大和さんはヴォーカルのみならず作詞作曲も多く手がけていました。アレンジは基本的にL3Cとなっていますが、大和さん以外のメンバー名が併記してある曲も。
このようにメンバー4人全員がまんべんなく作品に関わっていますが、仕上がりはシンセサウンドなはるきち色が強い印象です。ファンクラブの会報のインタビューによると、サウンドの最後の決定権は、はるきちさんが持っていたとのこと。
LOOKとは音の印象がかなり変わったものの、全員が歌える強みを活かした美しいコーラスワークはLOOK時代を彷彿とさせます。そして大和さんの歌、ほんとうまい。甘く伸びやかなヴォーカル。サラっと聴けてしまう声だけど、実は高低差のあるメロディも難なく歌いこなしている。


アルバム最初の『I Believe』と最後の『FOREVER』は、作曲と主のアレンジをはるきちさんが手がけていますが、どちらも珠玉かつ渾身の名作だと思います!『I Believe』はのちにCMソングにもなっています。
このライブ映像、会場が名古屋久大通公園のセントラルパークじゃん!

あいびりーぶ (えるすりーしー)
そういえばはるきちさんですが、LOOKでは(最後のシングル曲を除き)作家名では本名の治彦を名乗っていましたが、L3Cでは作家名でもはるきちと名乗るようになっていますね。


大和さんの曲では『クローズ ユア アイズ』『Voyage』が好きですね。当時もこの2曲は好きな曲上位だった。
そしてチープさん初作曲の『Dancin’ Shoes』はチープさんがずっとやりたかったであろうファンキーなダンスミュージック。これはLOOKではやれなかっただろうし、やらなかったと思う。大和さんという大人のヴォーカリストを迎えたからこそ生まれた楽曲でしょう。


千沢曲は先行シングルの『さよならは冬の星座』は個人的にはそれほど、なのですが(すまん)、『NIGHT FLIGHT』はカッコいいし、『Funny Cry』は千沢さんに歌ってほしかったなあ!サビ最後の「♪Funny Cry〜」の後のスキャット部分、あれはきっとデモテープにも入っていたに違いない…!と、どうしても千沢さんの歌声で脳内再生されてしまいます(笑)。『やるせない想い』はLOOKにも通じるポップな曲調でサビの大和千沢のハモりもLOOKの面影があり、いま異様にハマっている(笑)。しかし反面詞が寂しげな内容というギャップがL3Cってことなのかな。


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アルバム発売からほどなく、4月25日にフレックスホール(現ダイアモンドホール)でライブがあり、早速足を運びました。
待ちに待ったL3Cのライブ、楽しかった。客席はちょっと大人な雰囲気になっていたけど。ちょうどこの日は大和さんの27歳の誕生日で、アンコールの前にファンがハッピーバースデーを歌ったり、誕生日ケーキが出てきたり、お祝いムードでした。
お話のお兄さん(チープさん)と伴奏のお兄さん(はるきちさん)が健在で(笑)、そのお話を受けて演奏されたのが、なんと『夜明けの不良少年と街角のぺ天使のバラード』!千沢さんのあの名曲!LOOKのライブではついに聴くことができなかったのに、まさかここで聴けるとは!!神様ありがとう!!!ファン続けててよかった!!!!!


このライブに行く頃にはすっかり熱心に聴くようになっており、それを証拠に90年6月に52ページのL3C本を出したんですよね。ぜんぜん売れなかったけど(笑)。
同人誌を出したのはこれが最後でした。


そしてこの熱が高じて、90年7月にはファンクラブ主催の宿泊イベントに参加してしまいました。
メンバーを交え、みんなで山中湖へ行こうという趣旨のイベント。全国各地より総勢100名が参加。午前中に集合のため、夜行バスで東京まで向かいました。
1日目は新宿に集合しバスに乗り込んで、山中湖にあるレコーディングやリハーサルもできるという宿泊施設へ。夕方メンバーを交えバーベキューパーティー、夜はスペシャルライブ(という名の宴会芸w)、ゲーム大会などなど。2日目はL3Cが出演する野外フェスをみんなで観に行くというスケジュールでした。
イベントに関する細かい記憶はほとんどないのですが、ここでわたくし、ファン歴5年目にして、憧れの千沢さんについに直接お目にかかり、握手をしていただいたのでした!!神様ありがとう!!!ファン続けててよかった!!!!!
(あとバーベキュー大会の時に、チープさんが焼いたお肉をいただいたのであったw)


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90年11月には2ndシングル『もっともっと』がリリース。

もっともっと (えるすりーしー)
リリースツアーとして、名古屋にも11月12月1月と3ヶ月連続でライブに来ていたようです。手元にこの時のツアーパンフがあるので、いずれかの公演には行っているはずなんだけど、残念ながらそのライブについては記録も記憶も全くありません。
そんな中、1991年1月、ファンクラブよりまたもお知らせ。2月をもってL3Cからはるきちさんが脱退し、同時に残りの3人は事務所を移籍しファンクラブも終了するとのこと。はるきちさんは裏方として音楽活動を続け、残りの3人はバンドを継続という形に。
これが実質的にL3Cの活動休止となりました。活動期間はわずか1年3ヶ月。


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この件についてはさすがに一度大きなショックを経験しているおかげで、まあみなさん音楽活動は続けるんだしなるようになれば、という感じ。
実はこの頃になると、大学のサークル活動(演劇部)にかなり打ち込むようになっていて、物理的にも金銭的にも精神的にも、自分の中で音楽にかける割合が低くなっていました。


もっとも、L3CのことをLOOKほど高い熱意を持って聴き続けることができなかったことも大きかった。
期待されていた千沢さんヴォーカルもはるきちさんヴォーカルも、いよいよ登場するかと思われたチープさんヴォーカルもなく、L3Cでは新加入の大和さんヴォーカルの曲だけになってしまった。大和さんがよくなかったというわけでなく、大和さんのヴォーカルだけがクローズアップされた形になってしまった。ライブでも大和さん以外のメンバーがソロで歌うことはほとんどなかったし(千沢さんがLOOK時代の曲を1曲程度、はるきちさんも最初こそソロ曲を歌ったものの後半は歌わなくなってしまった)。LOOK時代にはたくさんあった千沢さんとのツインヴォーカルの曲すらなくなった。
曲も大和さん含め全員で作るようになり、千沢さんの作る曲に惹かれていた自分は、千沢さんの比重が低くなってしまったことも大きかったな(L3Cになってからバンドリーダーもチープさんに変わったしね)。歌詞の内容も東京(都市生活者)色が強くてリアルに感じ取れず、大人のラブソングにもなかなか共感できるツボがなく。
結局、自分の抱いていた期待とずれが生じてしまったということだったんでしょうね…残念ですが、仕方のないことです。
ところが、ツインヴォーカルの曲がCD未収録曲にはあった模様!なんでこれもっとはやく出してくれなかったの〜少しは期待を繋ぐことができたかもしれないのに!千沢さん作曲っぽい…

せいぐっばい (えるすりーしー)


ただ、年齢を重ねいろいろな音楽を聴いてきたいま、あらためてL3Cを聴くと、なるほどね〜!という部分も多く、楽しんで聴ける。たぶん自分にはちょっと早すぎる音楽だったのかもしれません。
当時これが時代に合っていたのかどうかはわかりませんが、いまAOR的な楽曲も一周回って評価もされていますので、再評価されてもいいのでは?とちょっと思います。誰か再評価してください(笑)


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そんなわけでこの後わたしは千沢さん・チープさん・大和さんの3人の音楽活動から離れ、大学生活を邁進していきました。
しかしこの話はここでは終わりません。“なぜなら(ビコーズ!)”さらにさらに続きがあるからです。(続)


つぎの話→ LOOKについての四方山話(追記2)…ex-2 The Becauz/Becauz(1992-1995)


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80年代後半に活動していたバンド「LOOK(ルック)」について、2016年に回想し、少しながい文章を記しています。
運良くこの文章を拾ってくださり、何かしら感じることがあった方はどうぞ遠慮なくコメントを。
詳しい説明はこちら → 「LOOKについての四方山話」について

四方山話(もう少し休憩)

4月半ば頃には再開と書いた四方山話ですが、依然繁忙期が続いているため、いましばらく更新をお待ちください。
仕事は繁忙期ですが、金曜日はムリヤリ休みを取って東京までオリジナル・ラブ主催の「Love Jam」というイベントに行ってきました。オリジナル・ラブ、かれこれもう20年聴き続けております。大好きな若手バンドceroを田島さんが出演するように誘った、もうそれだけで行くことを決めてしまいました(笑)。


少しづつコメントをいただいております。ありがとうございます。とてもうれしいです。
返事はすこしお待たせするかもしれませんが、気が向いたときにいつでもどうぞ。短文でも結構です。


未発表曲!

LOOK  ヒー・クレイジー・ウーマン  feat チザワ 1984

四方山話(休憩中)

鬼のように毎日更新していた「LOOKについての四方山話」がぱたっと止まり、気にされている方はほぼおみえにならないとは思いますが(笑)、年度末年度始めの仕事超繁忙期に入ってしまい、更新が止まっております。
とーる君脱退の続きはどうなるんだと気になるところで止めてしまって申し訳ありません。
4月中旬頃には帰ってこられるといいなと思っております。しばしお待ちを。

LOOKについての四方山話(その16)

終章 HELLO GOOD-BYE(1988.12.24)


1988年11月に入ってすぐぐらいのことだったでしょうか。ファンクラブから会報が届きました。いつもと様子の違う誌面。
掲載された文章の中に、こういった一文が書かれていました。


「とーるさんが、88年12月31日をもってLOOKを脱退します。」


程なく『PATi-PATi』誌上でもとーる君脱退の発表。
その直後に行われた11月12日の京都の学園祭ライブは、異様な雰囲気だったらしい。(当然だよな…)


1988年11月2日。LOOK8枚目にして最後のシングル『冬のステーション』発売。
時代なのかついにレコードが出なくなり、8cmCDでリリース


冬のステーション
作詩:相良光紀 作曲・編曲:山本はるきち


別れの歌(泣)
作曲と編曲がはるきちさん。LOOKの曲でメンバーの個人名が編曲クレジットに出てくるのははじめて(はるきちさん自身が歌っている曲を除き)。アレンジまさにはるきち節。あと、今まで本名の「治彦」表記だったのが「はるきち」表記になってる。
このシングルに関しては、時期が時期だっただけにあまり掘り下げた話を読める機会がなかったのだけど、どういう制作過程だったんだろうなあ。


HELLO GOOD-BYE
作詩:広石正宏 作曲:千沢仁 編曲:LOOK

LOOK / HELLO GOOD-BYE


『少年の瞳』のサビメロディのサックスソロからはじまる、最後の最後に発表されたLOOKの曲。
詩はチープさん。とーる君への(ファンへも、かな)メッセージとしか読めない内容で泣ける…千沢ヴォーカルってとこがまた、ね…。


この2曲はシングルのみのリリースでアルバム未収録ですが、『冬のステーション』はベスト盤の両方ともに収録されています。

LOOK ゴールデンJ-POP THE BEST

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CD&DVD THE BEST LOOK(DVD付)

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そしてついにこの日がやってきました。
1988年12月24日、名古屋港湾会館。
わたしにとってLOOK最後のライブです。この日は楽日1日前。この翌日の12月25日渋谷公会堂が千秋楽でした。
いつも会場は勤労会館だったのに、最後のライブでキャパが今までよりも小さいところになってしまった。せつない…(会場が押さえられなかった、ということにしておきたい)。結婚式場も併設された妙な会場だった。今も港湾会館自体はあるものの、ホールや結婚式場はなくなった模様。
しかしとーる脱退発表から最後のライブまでが2ヶ月もない!こんなに短かったっけ?よく耐えたなファンのみんなよ…。(キリンジですら半年あったぞ!)
チケット。印刷の時代は終わったのかねえ…


(最後のライブの話、ちょっと長めに書かせてください)
幕が開くとそこはStardustClubだった…!
星がまたたく夜景をバックにそびえ立つセットには赤いネオンで「StardustClub」の文字。毎回わたしたちを楽しませてくれたライブの定番曲『STAR DUST CLUBで人生を…』のStardustClubが、実際に目の前に現れたのです。
は〜最高のファンサービス…!


そしてStardustClub店長(笑)のチープ広石が客席からなんと歌いながら登場!(注:チープさんは歌えますがLOOKでリードヴォーカルを取ったことはありませんでした) 胸にさしていたバラにキスをして1列目の子にプレゼント!んも〜客席はキャーキャー大騒ぎ!
その後チープさんが店長(司会)となってメンバー一人一人を呼び込み。「イニシャルはCCS…チャーリー千沢スペシャルです!」いつからチャーリーw チャーリーによる『Ring! Ring! Ring!』(クリスマス定番。あ、一応この日はクリスマスライブ。)、サポートメンバー3名を迎えたのち、「ナンパ師、スケコマシ(ヒドイw)、山本はるきち」はるきちさん、センターに立って未発表のバラード『With You』を熱唱。
最後にとーる君を呼び、メンバー全員が揃う。『シャイニン・オン 君が哀しい』『冬のステーション』『少年の瞳』。しっとり系の楽曲を新旧取り混ぜて。


弦楽四重奏を迎えたクリスマスコーナー(演奏曲は前年とほぼ同じ、一部とーる君参加せず)を挟み、再びLOOKの曲へ。賑やか曲が続く選曲。クリスマスということで『KNOCK!』も演った。
圧巻は全8曲をすこしずつつなげたメドレー。最後のコンサートなので過去曲をたくさん演ってあげたいが時間が限られているということで作られたのか。『ト・ビ・ラのむこうで』『ロンリー・ダンサー』が入っていたり(千沢担歓喜)、『まるっきりKITTY』の「♪I’m Just A Kitty」コーラスにのせはるきちさんが『スマイル・アゲイン』を歌い、『時間のメリーゴーランド』の「♪Time Time Any Time」コーラスにのせとーる君が『恋はフェアリー』を歌うなど、凝ったアレンジが施されていました。このメドレーよかったなあ。
コソッ(当時の記憶メモと答え合わせした…合ってた!はるきちさんハンドマイクwww)

めどれー



アンコールは千沢・はるきち・チープの3人で『HELLO GOOD-BYE』バラードアレンジ。しんみり…。
そして『夢見るシンディ』。まわりはとても泣いていたが、自分は泣けなくて「卒業式で泣かないと冷たい人と言われそう」状態(ちょっとだけ泣きましたけどね)
とーるMC。ここではじめて脱退に触れる。
最後は前年のライブでも演ってた『ジングルベル』のロックヴァージョン。


演奏後、客電がついても鳴り止まない拍手に、再びサポート含めたメンバー全員がステージに出てきてくれた。
最後にとーる君「とーるのバカヤローッ!」「LOOKのバカヤローーッ!!」…もう、ほんと、アンタは、なんてヤツなの……!つられて「バカヤローッ!」って叫んでしまった。気持ちよくて、笑ってしまうくらいに。
とーる君を笑顔で送り出すことができた、最高のライブとなりました。


セトリあげときます。

動画検索するとこのとーる君脱退ライブ(たぶん最終日の渋公)の映像がたくさんあがってるんだけど、それなりにカメラの台数も多いし、絶対のちに何かにするつもりで撮っててお蔵入りしたやつだと思うんだ…


ちなみに本作りは休止したはずなのに、年明けて2月に本を発行しています(笑)。名古屋港湾会館のコンサートレポート本(同人誌)。
同じ日に名古屋でライブをご覧になった仲の良かった方数名に原稿をお寄せいただき、自分もレポート漫画を描きました。A5判28ページ。


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デビュー間もなくから、ずっと夢中で彼らを追い続けた3年半。長かったような、短かったような。
中学2年生から高校2年生という、一番多感な時期を共に過ごしたひとたち。
誰にでもいるのだろうか、そんなひとたちが。


リリースされたアルバムは4枚。発表された曲は50曲にも満たない。
見届けられたライブは6本。200本以上のライブのうち、たったの6本。ファン歴の前半はライブを見ることもできなかった。
しかしとーる君脱退が大学受験の1年前だったのは幸いだったというか…これがもし受験直前だったら、おそらく最後を見届けることもできなかったし、下手すると受験どころじゃなくなっていたかもしれない。


とーる君脱退の話を聞いたときの心境は実はあまり覚えていないのだが、発表直後はさすがにショックだっただろう。しかし、とーる君脱退後も残りの3人がLOOKを続けるとのことだったので、その後は不思議なくらい冷静に受け止められていたと思う。
わたしはLOOKの中でとーる君が一番好きというわけではなく、4人とも好きだったので、4人が音楽を続けてくれることに希望を持っていた。
とーる君在籍最後のライブも、いつもどおり、いや、いつも以上に充実した気持ちで見ることができた。


まあ、不安がなかったと言ったら嘘になるけど。


LOOKの最後のライブから、ほどなくして年が明けました。1989年1月、時代は昭和から平成へ。
この四方山話には続きがあります。


もう少しだけ、続けます(続)


つぎの話→ LOOKについての四方山話(追記1)…ex-1 LOOK LONESOME LANE CLUB(L3C)(1989-1991)


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LOOKについての四方山話(その15)

4-4 OVER-LOOK/Reprise(1988)


アルバムリリース後、LOOKは1988年3月26日と27日に東京で2daysのライブを開催しています。会場は汐留PIT。ギャー懐かしい。
このライブは「LOOKと春休み」ってタイトルがついてて、わたしもLOOKと春休み過ごしたかったけど、東京へ行くことを親が許してくれず…(泣)


引き続き4月上旬から中旬まで「OVER-LOOK TOUR'88早春の東北編」と題した東北ツアー。北海道に続き東北各所を細か〜く回るツアー。会場は郡山、一関、酒田、八戸、青森、弘前、大館、岩手、湯沢、山形、仙台、いわき。(15日間で12箇所回ってる!ひええ〜〜)
このツアーもいいチラシ!
なんで千沢さんだけ格好違うんだw


そんな中、1988年4月1日にわたしは3冊目のLOOK本を発行しました。前年発行した1冊目の中で、もっとパワーアップしたLOOK本を作りたいと描き手を募集し、以来ずっと製作していたもの。
最終的に原稿執筆、アンケート参加も含め20名以上の方が参加してくださいました。よってA5判100ページの超大作。
自分で短い漫画やコンサートレポートなどの原稿はいくつか描いたものの、参加してくださった方が描いた原稿やカットをまとめ、メンバーのここが好きだの好きな曲だの聞いたアンケート結果を集計したりと、前作とは違い編集作業が中心。よくやったね当時の自分…。
同人誌の形をしていましたが、原稿を描いてくださった方に漫画のひとがほとんどいなかったので、フリートーク中心の内容。こちらもたくさんの方に手に取っていただきました。感謝。
裏表紙。絵がまあまあ整ってきたね

あっ、かねてから文中で散々「資料」と言ってるものは、自分の書いたこういう本とかのことです…って今更


1988年4月21日にはビデオクリップ集『ルックの大冒険』リリース。特典映像もない40分余りのビデオテープが7800えん。た か い !
なぜ後世にPVの映像が残っているかというと、これが出たからなんですね〜。
ライブビデオも出してほしかったぜ…ブツブツ


東北編終了後、4月下旬から5月中旬にかけ「4SeasonsTour Spring」と題するツアーを行っている。
わたしは1988年5月14日愛知勤労会館へ。この日はツアー千秋楽だった。(ちなみにこのツアー「4SeasonsTour」と題していたものの、結果的にSpringしかなかった。本当に4Seasons演るつもりだったのか?)
チケット。

セトリ。印刷が透けて見える…

『OVER-LOOK』の曲を中心に。『Welcome Wonderland』はライブだけで演っていた曲で、後半に演奏された方はメンバー紹介も兼ねていた。『シャイニン・オン〜』演ってる!『PARTY LIFE』で風船が降らなかった。ラストの『少年の瞳』は4人だけのアカペラヴァージョンでした。


6月下旬から7月上旬までツアーは続くよ「4SeasonsTour 初夏の北国編」。おいまた北海道(笑)そんなに好きか!もう一度北海道行くならオラが町に来いやーーー!!と内心思っていた。会場は稚内、北見、紋別、富良野旭川、帯広、倶知安、札幌、函館。
この地方を事細かく回るツアー、このあと全国順番に回って、オラが町にも絶対来てくれるものと信じていたよよよ…
チラシがお笑い方面じゃなくなった


7月下旬から9月上旬まで、全国の夏のイベント(今で言うフェス)出演と、その合間にMZA有明(これも懐かしい響き)と大阪でそれぞれ2daysのコンサート。あれ…?夏は名古屋に来てくれないの…??そんなのいやだあ〜〜!(しかし今回資料を見直していて気付いたのだが、7月にイベントで内海に来てる!内海=愛知県って知らなかったのか当時の自分よ)
そこでどうしてもコンサートに行きたいと親に頼み倒した。大阪なら日帰り可能、さらに名古屋のコンサートでいつも会っていたお姉さんたちが面倒を見てくれることになり、親が遠出を許してくれた!
やったー!初・遠・征!!当時お世話になったお姉さんたちありがとう!


と、いうわけで1988年8月30日大阪近鉄劇場
チケット。あれ?ふつう…

春のライブとは微妙に違うセトリ。『ト・ビ・ラのむこうで』演ってくれて大興奮(行ってよかった〜〜〜)!『Round at the night』も。『PARTY LIFE』この日は銀吹雪と風船が降ってきた!
ライブの終了時間が予定よりも遅くなり、同行のお姉さんがタクシーを拾って新大阪までついてきてくれ(泣)、大急ぎで新幹線に飛び乗り、無事遠征終了。
おつかれさまあーっ(って当時のライブ記録メモの最後に書いてあったw)


1988年9月、4冊目のLOOK本発行。
この本は個人誌で、ずっと出したかった漫画本(趣味全開)。相良さんやPATi-PATiの森田さんが書いた話を原作にメンバーが登場人物で(以下略※)と「4SeasonsTour Spring」のレポート。コンサートレポートをはじめて漫画で描いた。A5判60ページ。
集大成的な本が作れて自分的にはまあよくやったって感じだったのだが、まさに同人誌なこの本を、果たして手にとってくださったファンの皆さんにはどう捉えられていたんだろうね…(笑)。
※ヤマなしオチなしイミなしではないのでご安心をw でもこういう内容って今の同人界では昔よりも厳しくアウトらしいですね。最近学んだ


以上、とても濃密な怒涛の1988年は、気がつけば秋も深まり暮れの足音も聞こえかけていました。
当時のわたしは高校2年生。翌年に大学受験を控え、本作りもいったんお休み宣言。
来年は今ほどライブも行けなくなるだろう。今のうちに楽しんでおかないとね。新曲ももうすぐ出るし、年末には恒例のクリスマスライブもある。今年の名古屋公演はなんとクリスマスイブの12月24日なんだよね!


と、あれこれ楽しみにしていた矢先、(続)


つぎの話→ LOOKについての四方山話(その16)…終章 HELLO GOOD-BYE(1988.12.24)


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LOOKについての四方山話(その14)

4-3 OVER-LOOK(1988)


歌詞カードはニューヨーク写真日記みたいになっててたのしい。当時CDの方にはこの写真掲載されていたのかな?
ニューヨークとは言っても滞在していたのは郊外のロングアイランド島なんですけど


Side-B (All Songs Arranged & Produced by ALAN BREWER)


1.ONE DIMEの夢
作詩:広石正宏 作曲:山本治彦


先行シングルとして発表された、アルバム唯一のチープさん作詩曲。長いスランプののち、ニューヨーク滞在中に初心に還って作った詩。仮タイトルは『1984 BOYS BE DREAMIN’』(この意味…!)。
当時は単純に久しぶりにチープ詩の曲が出て安心した、ぐらいの気持ちだったと思うが、あらためてLOOKのことを振り返っている今、この曲めちゃめちゃグサリとくるな…。28年越しにチープさんの純粋さに触れ、なんかもうこの曲正気で聴けない。うううう……
そして、はるきちさん作曲の曲がシングルになるのははじめてでした。転調展開から続くサビのメロディの力強さがすばらしい。丁寧に歌うとーる君のヴォーカルも良いし、サビの「In my heart」「Dreamin’ on!」コーラスにもぐっとくる。
原曲にはないイントロパートが加わったライブヴァージョン。うわこれとーる君の歌もよくて泣ける…
ONE DIMEの夢 / LOOK


2.Ring! Ring! Ring!
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁


千沢ヴォーカルのまたもやバラード。この曲自体はアルバムリリースに遡ること2年前のクリスマスツアーで披露され、以降ライブではおなじみの曲でした。歌詞の中にはっきりクリスマスというワードが登場するわけではありませんが、鈴の音などクリスマスを意識したアレンジが施されています。
元は『ラストシーンから始めよう』のB面曲で、武部聡志さんがアレンジしたシングルVerを、ニューヨークでミックスし直したものがアルバムに収録されているようです。(今レコードプレイヤー使えないのでシングルVerを確認できない…)
1988年のクリスマスツアーで来場客に配られたカードに、千沢さんがこの曲の歌詞を抜粋して「喜びも哀しみも君一人のものじゃないさ」と書いていたので、千沢さんにとっても思い入れのある1曲だったのかもしれません。
しかしさすがに千沢さんバラードの印象強すぎだなあ。わたしLOOKで一生分のバラード聴いたって言っても過言ではないよ(笑)。
メンバー全員でコーラスしてるライブヴァージョン。良すぎる…

Ring!Ring!Ring! / LOOK


3.ラストシーンから始めよう
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁


当時はこの曲好き度ではそんなに上の方でもなかったんだけど(ゴメン、たぶん「黄色の古いビートル」とかリアルに感じられなかった)、今聴くとサビもキャッチーだしセンチメンタリズムもあるし、いい曲じゃん!って。なんでこれ売れなかったのかなあ。
この曲も『Ring! Ring! Ring!』同様、元は大村憲司さんがアレンジしたシングルVerを、ニューヨークでミックスし直したVer。シンセの音が控えめとなり、新たにギターの音を撮り重ね、より力強く骨太な印象の仕上がりとなっています。
そういえば外部アレンジャー問題ですが、当時の千沢さんのインタビューによると、アレンジャーを立ててはいるものの結構デモテープのアレンジを採用してもらっているという話が出てきて、なんか…救われました(笑)。
あんまり音はよくないけど、ライブで演ってたバラードアレンジ!ライブの入場シーンから入ってる映像は貴重かもしんない

らすとしーんからはじめよう



4.AGAIN
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁


マイナーとメジャーを行き来するサビのメロディが美しい。コーラスワークも素晴らしく、大人っぽい曲調は今までにないものだけど、これは紛れもなくLOOKっぽい曲だと思います。
ライブで演ってたアカペラヴァージョン。原曲よりちょっと短めだけど、LOOKの強みであるコーラスが存分に堪能できる。しかしこうして見るとライブのアカペラアレンジ多いな

AGAIN / LOOK



5.PARTY LIFE
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁・山本治彦


曲名そのもののパーティーソング。詩の内容を見ると楽しいだけじゃない部分もありますが。前3作のアルバム最後の曲は全てバラードでしっとりと締めくくっていたので、賑やかに締めくくったところが今までとは違うな、と。
ライブでは『STAR DUST CLUBで人生を…』とセットで演奏されることが多く、定番のナンバーでした。たぶんライブを意識して作ったんじゃないかな。
作曲ではLOOK初の共作。当時のファンクラブ会報のインタビューによると、AメロBメロがはるきちさんでサビが千沢さんだったそうだ。はるきちさん曰く「千沢が前に書いた曲で感じがあうのがあるからくっつけてみたいんだけどってね、俺はイヤだって言ったの(笑)これは俺の曲だとかいって。(中略)あんなに明るい曲になるハズじゃなかったんだ。」まあでも結果いい雰囲気になってよかったとは言ってますけど(笑)
1コーラス目がAメロBメロとーる君、2コーラス目がAメロ千沢さんBメロとーる君、サビはふたりで交互に歌うツインヴォーカル。
これはライブ映像を貼っちゃうゾ!

ぱーてぃらいふ
『PARTY LIFE』といえば大量に降ってくる風船ですよね♡みなさま!


あーしかしこの『PARTY LIFE』がオリジナルアルバム最後の最後の曲となるとはねえ…


“「いつか必ず また逢えるさ」なんて
 僕には言えないけど
 終わりが来ない Partyは無いものさ
 時は流れて行く ”


次回、OVER-LOOK後日談。(続)


つぎの話→ LOOKについての四方山話(その15)…4-3 OVER-LOOK/Reprise(1988)


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LOOKについての四方山話(その13)

4-2 OVER-LOOK(1988)


1988年2月26日、LOOK4枚目のアルバム『OVER-LOOK』発売。

このアルバム、レコードとCDでジャケットデザインが違うんですよ。CDの方の、表面に2人しか出てないデザイン、ダメでしょ…。


アメリカの音楽プロデューサーALAN BREWERからまさかのプロデュースのオファーを受け、メンバー全員で1ヶ月半ニューヨークに滞在して制作したアルバム。
クレジットを見ると、レコーディングの演奏はほとんど現地のミュージシャンによるもので、メンバーの名前はヴォーカル以外の部分にはほんの少ししか登場しない。よって、音の雰囲気も前作までとは明らかに違い、骨っぽいものになっている。
全体的にちょっと残響が過ぎる感もあるけど、4枚のアルバムの中では、音の面では今でも古びず聴けるものとなっている気がします。


作詩は1曲を除き全て前作から参加している相良光紀さん。相良さんはこの頃にはLOOKの雑誌記事やツアーパンフで頻繁に文章を書いていて、まるで専属コピーライター、準メンバー的存在となっており、ニューヨークレコーディングにも同行しています。
チープさんがこの時期スランプで詩が書けない状況だと話していましたので、まあ自然な流れなのかなと、わたしも相良さんの詩を前作ほどには違和感なく受け止められる状態となっていました。


作品自体は、表向きは全編ALAN BREWERのアレンジとプロデュースとなっています。しかし、当時のインタビュー等を読むと、当然メンバーと相当な意見交換があったと考えられ、共同プロデュース作品と呼んでも良いのかもしれません。
外部のひとがたくさん入っていた作品にも関わらず、メンバーが長期にわたり現地に滞在して制作に関わっていたということもあって、不思議と納得して聴けたんですよね。曲も全体的に今までにない雰囲気で新鮮だったし。
まあ単純にLOOKのあたらしい曲が聴けるってのが嬉しかったのかもしれませんが。


Side-A (All Songs Arranged & Produced by ALAN BREWER)


1.MIDNITE FLYIN’
作詩:ALAN BREWER 作曲:千沢仁


アルバムはじまりが千沢ヴォーカルってのもびっくりですが、さらに驚きなのがオール英語詩!いきなり出してきましたね〜ニューヨーク感(笑)。発音がアレなのはご愛嬌wですがこれはかっこいいな!ホーンセクションがゴージャスな、アップテンポのロックナンバー。アウトロでは久しぶりのとーる君の弾きまくりギターも収録!
千沢ファンにはたまんない1曲ですが、これ結局一度もライブで演らなかったのよね。ライブでこの曲歌う千沢さん見たかったし、この曲で踊りまくりたかったな〜!


2.PLANET GIRL
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁


さらにアップテンポなナンバーが続きます。シャッフルのリズムに乗せたシンプルな楽曲ですが、とーる君のヴォーカルもいいし(ちょっと大人っぽくなった)、メンバー全員による厚みのあるコーラスワークも素晴らしい。
この曲、ライブではアカペラ始まりだった。『OVER-LOOK』は音源はほとんどメンバーが演奏していないので、ライブ向けにちょこちょこアレンジを変えていて、ライブで音源との違いを聴くのも楽しみだったんだよね。
ちょうど『OVER-LOOK』がリリースされた頃のスタジオライブの音源をあげてくださっている方が。音質も比較的よいのでこの音源を中心にご紹介します。

PLANET GIRL / LOOK



3.冬のソリティア
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁


千沢ヴォーカルのナンバー。静かにはじまり、後半にかけゆっくりとドラマティックに盛り上がる『ロンリー・ダンサー』系統のバラード。
詩の内容はちょっとキザっぽくて、んー、個人的には入り込めない部分もあるのですが、結局この愛する歌声に聴き惚れちゃって、やっぱり負けた〜(笑)って。チープさんの泣きのサックスもすてき。今でも根強い人気のある1曲。
ライブヴァージョンは1コーラス目はピアノ弾き語り。

冬のソリティア / LOOK



4.ブルースカイと黄色いTシャツ
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁


まず何をおいてもこの疾走感!そしてAメロBメロサビいずれも雰囲気違うこの感じ!ザ・千沢メロディ帰ってきた〜!と嬉しかったなあ。鮮やかな印象の詩も好きだ。今までにないタイプの曲で新鮮でした。前作『WINGS』で個人的に感じていた停滞感を吹き飛ばすような爽快さがこの曲にはありました。
この曲でもとーる君のエレキソロが聴けます。とーる君ライブではエレキをマイクスタンド使って弾いたり、結構やんちゃな一面も見せてたんだよね。
ライブヴァージョンもステキーー

ブルースカイと黄色いTシャツ / LOOK



5.OH, CAROLINE
作詩:相良光紀 作曲:千沢仁


この曲も今までにないタイプの曲。8分の6拍子のリズムに乗る転調メロディ(どこへ行くのかわからないこの感じよ〜)に乗せ、やさしい声で春の訪れを歌う千沢さん。アコースティックギターの音色。コーラスも全て千沢さんの声をオーバーダブしてあって、全体的にまさに春っぽいふわりとしたムードが漂っている。ラストの女の子たちの「La-La-La」のコーラスも印象的。
聴いた当初から大好きだった。このアルバムがリリースされたのが2月の終わりで、ちょうど春が訪れる頃に聴き込んでいたこともあり、毎年春の匂いを感じると、そっと心の中から取り出しては思い出す、私にとって大事な大事な1曲です。
しかしこの曲も一度もライブで演らなくて、結局生で聴くことはなかったんだよねえ…(涙)。


おっ、気づいたらこのアルバム、A面は千沢ヴォーカル曲の方が多いじゃないか。B面は次回。(続)


つぎの話→ LOOKについての四方山話(その14)…4-3 OVER-LOOK(1988)


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80年代後半に活動していたバンド「LOOK(ルック)」について、2016年に回想し、少しながい文章を記しています。
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