LOOKについての四方山話(その4)

LOOKについての四方山話

1-3 BOYS BE DREAMIN’(1985)


LOOKの1stアルバム『BOYS BE DREAMIN’』について、前回のA面に続き、B面のレビューです。


Side-B


1.Wa-Woo Da Da Da
作詞：広石正宏　作曲：千沢仁　編曲：LOOK


「♪Wa-Woo」というコーラスではじまり「♪Wa-Woo」というコーラスで締める軽快なB面1曲目はなんと全編アカペラ。リードヴォーカルは千沢さん。ライブだとアンコールの1曲目とかに4人のアカペラで演ってた記憶があるなあ。1分46秒と短い曲ながら鮮烈な印象の残る曲です。
そう、全員歌えて全員でハーモニーを奏でられることもLOOKの強みであったのだ。コーラスがキモになっている曲も非常に多いのです。


2.パパイヤ娘
作詞：広石正宏　作曲：千沢仁　編曲：LOOK


ね〜いかにも80年代なこのタイトルの響き(笑) サウンドの雰囲気も使われている音色も全体的に能天気。『シャイニン・オン〜』演ってる同じバンドとは思えないこの振り幅の広さってば…。ヤンチャなとーる君の歌唱がカワイイですね。
ヤンチャな動画ありましたで…これもデビュー1年前のライブ。メンバー紹介入ってるので若干長め。千沢さん客席の女子から「まーちゃ〜ん(まっちゃ〜ん)」って呼ばれてる？w

LOOK　　パパイヤ娘　1984



3.まるっきりKITTY
作詞：KID　作曲：千沢仁　編曲：LOOK


マイナーとメジャーを行き来し、緊張(言葉を詰め込んだ後に)と弛緩(ワーッと解放する感じ)を繰り返す展開、このドラマティックさが千沢メロディのキモだなあと。アウトロの「♪I’m Just A Kitty」コーラスに絡むチープさんのサックスかっこいい。作詞は誰なのか今でも謎です。


4.ターン・オフ・ザ・TV
作詞：広石正宏　作曲：千沢仁　編曲：LOOK


概ねドリーミンなチープさんの歌詞ですが、時々なかなか女性に対する辛辣な意見的な歌詞を書いていて、それがまたよいのです。曲はロックナンバーでこちらもLOOKの振り幅の広さを見せられた1曲。ハードロック出身のとーる君のギター小僧っぷりが気持ち良いです。
またまたデビュー1年前のライブ。デビュー前のライブが見られるなんて、いい時代になったものだ…

ＬＯＯＫ　ターン・オフ・ザ・TV　1984



5.夢見るシンディ
作詞：広石正宏　作曲：千沢仁　編曲：LOOK


アルバムの最後を飾るのはピアノの音色で始まりこどものコーラスで終わる、シンデレラがモチーフのスイートなバラード。ワルツのリズム、ストリングスの音色も入っててロマンティックな曲だったため、とーる君のアイドル的な人気と相まって当時ファンに絶大な人気がありました。
初期のライブでは必ずラストに演奏されていて、後年ライブのラストに演奏されなくなった当初は、ライブが終わったにもかかわらず客席から演奏を熱望するシンディコールが起こったほどと記憶してます。(しかしわたしは当時からちょっと甘すぎる曲だな〜って思ってて、皆さんほど好き度で言えば上位の曲ではなかったため、最後に演奏されなくても割とどっちでも良かった派…「♪今だから教えるよ」w)
1986年『24時間テレビ』のライブ。

ゆめみるしんでぃ




以上、LOOKの1stアルバム『BOYS BE DREAMIN’』についてでした。
おそらく『シャイニン・オン〜』を知ってこのアルバムを聴いたひとみんなが、『シャイニン・オン〜』を演っている同じバンドとは思えないって思ったのではないか？それくらい多彩な9曲。そう思うと『シャイニン・オン〜』の目がチカチカするようなPVのつくりもあながち間違っていなかったのでは…(笑)。
ほとんどの曲の作詞がチープさん、作曲は千沢さんですが、編曲が全てバンド名義になっていることを見ると、おそらく今で言うセルフプロデュースに近かったのではないかと推測されます。今回楽曲の参考に貼った動画のほとんどがデビュー1年前のライブ映像だったのですが、その演奏を聴いてもデビュー前とデビュー後のアレンジの方向性がそれほど変わっていない。
LOOKは元々完全プロ志向で、それぞれ別のバンドで活躍していた人たちが集まって作ったバンドでした。当時最年長のとーる君と千沢さんが26歳、はるきちさん25歳、チープさん24歳。それなりに年齢を重ねていて経験もあったと思われます。
高い完成度を保ちつつもファーストアルバムの勢いの良さも感じられ、当時のわたしはこのたった9曲(＋『シャイニン・オン〜』のシングルver)をかじりつくように聴き倒していました。
今30年ぶりにあらためて向き合って聴いてみても、このたった9曲に収まりきらない感じにワクワクしました。これからさらにどんな世界が待っているのだろうと。


さて、季節は1985年秋に向かいます。次なるワンダーランドへ！(続)


つぎの話→ LOOKについての四方山話(その5)…2-1 LOOKIN’ WONDERLAND(1986)


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Hello Hello！検索からこのページに辿り着いてくださった皆様へ。
80年代後半に活動していたバンド「LOOK(ルック)」について、2016年に回想し、少しながい文章を記しています。
運良くこの文章を拾ってくださり、何かしら感じることがあった方はどうぞ遠慮なくコメントを。
詳しい説明はこちら → 「LOOKについての四方山話」について