GUIRO@喫茶クロカワ

2015.1.25(sat)GUIRO@喫茶クロカワ


あれかしの歌
新世界より
目覚めた鳥
マーマレードロール(カタリカタリ)
山猫
エチカ
ファソラティ
しあげをごろうじろ
いそしぎ
【encore】
ハッシャバイ
日曜日のチポラ


【member】
高倉一修(ヴォーカル、アコースティックギター、鳴り物少し)
河合愼五(カタリカタリ/エレキベースウッドベース、ミニトランペット、タンバリン、鳴り物などなど)
長瀬敬(カタリカタリ/カホン、シンバル、クラリネット、コーラス)
西本さゆり(Ett/コーラス、シロホン、ピアニカ、鳴り物いろいろ)
牧野まさや(小鳥美術館(館長)/エレキギター)

2015年1月1日。我が家にこんな年賀状が届きました。

表を見ると、
んん??

GUIROが、ライブ……?!?!
2008年から更新が止まっていたホームページもこの通り。(「どーん!」って感じ)
(実際のところは前日の12月31日にtwitter上に情報が上がり、あっという間に拡散し、噂によると即日予約定員に達したとか…いや、噂ですよ…)


というわけで情報を得て速攻予約し、当日を迎えたのでした。

会場は普段は喫茶店の「喫茶クロカワ」。何年かのイベント出店を経て昨年鶴舞に実店舗をオープンしたお店です。(ほんとコーヒー美味しいし中も外もかっこいい良いお店なのでみなさん普通に行ってみてください。)


予約で完売とあってこの日の会場は超満員。普段のお店の様子しか知らなかったので、クロカワにこんなに人が入れるなんて驚きでした。地元名古屋はもちろん遠くは大阪東京からも足を運んだ方がいらした様子。会場には顔なじみも多くいましたが、知らない顔も多く、もしかすると活動休止後にGUIROを知って、この日を待ち焦がれていた人もいたのかな…?(途中で高倉さんが客席に聞いてましたが、初めて見る人は2割ぐらいだったかな?)


開演予定の16時30分を大幅に過ぎた16時50分ごろようやくメンバーが登場。お客さんが入るとリハと音の感じが変わるからとちょっとしたセッションの後、ようやくスタート。
高倉さん「こんばんは…まだ早いか、こんにちは皆さん。ギ…GUIROです。」大きな拍手。「変な気持ちだね(笑)。今おれ本当に演ってるんだろうか…実感が湧いてくるように、しみじみと演りたいと思います。」


そしてギターのイントロ。復活の1曲目は『あれかしの歌』。「♪ああ、あこがれをたぐり寄せ…」
ああ、この歌声!7年前と何ひとつ変わらない高倉さんの歌声だよ…!
「♪波は 巻毛の子供〜」からは長瀬さんとさゆりさんのユニゾンに高倉さんのコーラスが絡む展開。間奏のエレキギターは館長が。「♪これは一枚の言葉の絵〜」高倉さゆり長瀬の力強い3声コーラス。そして最後の「away」の繰り返し部分も早弾きの手を止めない館長すごすぎる。
曲が終わり静まることない拍手にお客さん全員の待ちわびた気持ちが表れているよ…!


次は『新世界より』、だったのですが、出だし部分がなかなか合わず3度目くらいでようやく成功したかな?その間のバンドメンバーの補い合い掛け合いの様子がおもしろくて、高倉さんいいメンバーに恵まれてますねって思いました(笑)
緊張して手に汗が、という高倉さんに、ギターのネックを拭いていた自分の布を差し出す館長。高倉「これは大事なギターを拭くものでしょう」館長「(いいんです)」
この夜、クロカワのすぐ近所のKDハポンに東京からホライズン山下宅配便がワンマンライブに来ていたのですが、GUIROの活動休止前の最後のライブというのが、実は2008年のホライズンとの対バンだったのです(ここに残ってます)。高倉「これは偶然、というか因縁だと思ってるんだけど…いや憎くないんですけど、大好きですよ」因縁…ウケた(笑)
続いて演奏された『目覚めた鳥』はさゆりさんがヴォーカルを取っていました。いわば初期型。


高倉「名古屋にカタリカタリという素晴らしいバンドがあります」とこの日参加してたカタリカタリのうちのふたりを紹介。高倉「この人たちの曲を演ろうと思うんですけど」河合「この曲は渾身の作品です。まあ全部いい作品なんですけど(笑)普段演奏しない編成がいいです」高倉「河合くんが歌うとどこの国の歌でもないカタリカタリの歌だなって感じだけど、僕が歌うと演歌というかラテン歌謡というか、最初の頃の小林旭みたいな」河合「最初の頃ってリアルタイムですか?(笑)」高倉「生まれてないよ(笑)リアルタイムは『昔の名前で出ています』。♪京都にいるときゃ〜忍と呼ばれたの〜」ボソッと小林旭のプチものまねもあり(笑)
ということでカタリカタリの『マーマレードロール』を、普段は河合くんヴォーカルのところを高倉さん、長瀬さんのところは長瀬さんのまま、サビはさゆりさんもコーラス参加でカヴァー。ほんとすてきな曲ですよねえ。カタリカタリは現在アルバムを製作中でそちらも大いに楽しみです(ステマw)。曲の最後の「ちーん(オーダーチャイム)」は長瀬さんではなく高倉さんが鳴らしてました。


高倉「おわかりかと思いますが…私達は緊張しています」
河合「やる気は充満してますか?」高倉「うーん、今年になって始めたようなものだから。ごめんなさい、今日は新曲はないです。今は自分で『これを面白がって作ってたのか』という感じ。そして、今一緒に演ってる人たちが面白がらせてくれてるって感じもありますね」ハア…ほんといいメンバーだね。。。


『山猫』ハッ、この曲も…演るよね…!うわ…何度聴いてもかっこいい…そして、いま、再び生で聴けている…!間奏部分に『ゆれる太陽』(『Album』で『山猫』の前に入ってるインスト)を組み込んだり、途中でちょっとしたリズムチェンジがあったりして面白いことやるなあとニヤリ。さっき緊張していると言ってたけど、確かにライブの最初の方こそ硬さが見えたものの、この曲の辺りから俄然歌も演奏もドライブしてきた印象。
続いて『エチカ』のイントロ。うわあああ反則!さゆりさんのコーラスとのコンビネーションもうたまらない。この曲の間奏の館長エレキソロもとてもカッコよくて、もっとガンガンいって(弾いて)しまえ!って思っちゃいました。


「ここでうれしいゲストを迎えたいと思います。厚海義朗、竹内絵美」えええええ?!?! まず驚いたのが、GUIRO活動休止後に上京し今やceroのサポートとして大活躍中の義朗くんがまさかの登場!(実はライブの前に会場で会って挨拶したのですが、てっきり普通にお客さんとして来ているものかと思っていました…)そしてもうひとり、サポートコーラスとして活躍していた絵美さんもステージに立っているではありませんか!義朗くん「緊張する…!」と。
高倉「この曲CDで聴くとほんと速くて、もうあんなに速く演奏はできません(笑)」何の曲かな?と思ったら、なんと『ファソラティ』です!これは義朗くんが作った曲。さゆりさんはシロホン。この曲のコーラスは全編絵美さんが担当。高倉「CDで歌ってる人だから、ということで登場してもらいました」と。わたしはEttのふたりが抜けた後にGUIROを知ったので、さゆりさんよりも絵美さんがコーラスしているGUIROをたくさん見ているせいか、この編成は非常に感慨深かったです。速くて大変な曲の名の通り、長瀬さんのカホンとシンバル見た目にもすっごく忙しそうだった(笑)。
絵美さんはここで退場。義朗くんは引き続きウッドベースエレキベースに持ち替えもう1曲参加。さゆりさんも引き続きシロホン。前の曲でお休みしていた河合くんが鳴り物とかタンバリンとかちっちゃいトランペットなどをたくさん手にして再登場。高倉「次の曲は河合くんに注目です」河合「あの、先に言っときますけど、トランペット吹けません」
何の曲を演るんだろう?と思っていたら『しあげをごろうじろ』でした!ラガジゲ!アコースティックなこの日の編成でこれを演るとは予想外!シロホンの音が中華風味なイントロにマッチしております。河合くんがキメの部分で予告通りやっぱりトランペットの音を外していて、そういうところはほんと外さないよなあって思いました(いや、河合くんのことわたしほんと好きなんですよ!とか書くと河合くんにまた何か言われそうだな…w)。義朗くんのベースと館長のエレキの音にもう立って踊りたくてうずうずしちゃったなあ〜。


義朗くんも退場し、「最後の曲です」と。「また今年中に会いましょう」ほんとだね?
最後は『いそしぎ』。ああ、一瞬で引き込まれるこの感じったらないね…!


鳴り止まない拍手に応えアンコール。
スタンバイをして「ありがとうございます・・・」と噛みしめるようにじーっとしている高倉さん。「・・・ジョアン・ジルベルトなら30分ぐらいこのままなんですが(笑)そうもいかないですね…アレを演りますか。『ハッシャバイ』」
『ハッシャバイ』ってわたしの中では盛り上がり曲なイメージで世間的にもそうだと信じているのですが、この日の演奏はちょい控え目な印象。まあ迫力あった演奏もなまじ知ってるもので、あくまで個人的な印象ね。もっと出し切っちゃってほしかったな〜お客さんもねー
そして最後の最後の曲は『日曜日のチポラ』。間奏に長瀬さんのクラリネットが入るヴァージョンすきなので嬉しかったな。さゆりさん長瀬さんが加わる3声コーラスで贅沢〜。


終演は18時20分。案外遅くなっちゃった。開始ものんびりで喋りや曲間ものんびりしてたからね(笑)。会場は終演後も熱気冷めやらずメンバーやお客さん同士の会話もとまらない賑やかな雰囲気の中、いそいそとホライズンを観にKDハポンへ向かったのでした。ウーン、ほんとはもう少しあの余韻の中にとどまっていたかった…!


というわけで2008年10月以来、6年3か月振り(年で言えば7年ぶり)のGUIROのライブでした。
2008年以降GUIROが表に出ていなかった期間は、とにかく待ち続けるしかないと思っていました。
辛抱強く待ち続けて本当によかった。
高倉さんの歌声は何も変わっていなかった。そしてGUIROの奏でる音も、これほどの長い年月が経ったとは思えないくらい、同じように深い感動を持って心に響いてきた。
今回の復活で演奏メンバーはかつてとは変わってしまったけれど、わたしが見ていた期間だってGUIROの活動期間の中ではほんの一部。過去にも人数が増えたり減ったりメンバーチェンジを繰り返してきたと聞いています。なので、わたしは今回のメンバーには違和感もなかったし(いずれも顔なじみのメンバーだったのでわかった上で見られたというのが大きいかもしれないけど)、今後についてもそんなに心配はしていません。
とはいえ、今のメンバーだと編成的に演奏できる曲は限られてきちゃうのかな〜。ほんとはライブハウスで踊って見られるようなシチュエーションも期待したいんだけど(『墜落という名のジャム』みたいな曲とかね)…まあそこはわたしの考えることじゃないしな(笑)


ともあれGUIROの復活ほんとおめでたい。今は期待しかないです。あーほんとこの状況がうれしい!この勢いに乗って次のライブはよ…!とも思いますが、まあ焦りすぎず過剰に騒がず、引き続き見守り隊として活動(?)していきたいと思っています。


*個人の感想と記憶とメモによりますので、もろもろ記載誤りなどありましたらご容赦ください。