08.5.3-4「鶴舞ロックフェスティバル2008」

鶴舞ロックフェスティバル2008」

2008.5.3(土・祝)@鶴舞公園奏楽堂前(名古屋・鶴舞)
PEPE&PRIMA,昼,モノポリーズ,DOIMOI,小鳥美術館,piggy,the end(長野),GUIRO
2008.5.4(日)@K.D.Japon(名古屋・鶴舞)
NARCO,FRATENN(東京),スティーブジャクソン,加藤亮二(東京),ホライズン山下宅配便(東京),rock our electric soul/幕間:ジェット達

※長文です。


今年の鶴ロックも、主催者側からは事前に当日の詳細は発表されませんでしたが、出演者側から宣伝する分にはOKだったようで、当日までにある程度予想ができました(憶測含め)。わかっていたのはGUIRO・小鳥美術館・モノポリーズ・DOIMOI・NARCO・スティーブジャクソンrock our electric soul。これだけの顔ぶれを見ても、今年は王道な感じだなあという印象を抱いていました。


さて、当日蓋を開けてみると。


去年と同じ顔ぶれもチラホラ。見たことがないのは、1日目の昼(名前は何度か見かけたことあり)と、2日目のFRATENN、加藤亮二(この2組はいずれも東京勢)だけ。あとは全て見たことがある人たちでした。そんなこともあり個人的には、楽しく観ることはできるけれども、新鮮な驚きはあまりなかったというのが正直なところ。(あくまで個人的には、ですよ)
しかしそれは逆に言えば、初めて観る方にも安心してすすめられるラインナップだったということなのではないか、と思いました*1。確かに今現在のハポン近辺の名古屋インディーシーンの最強面子と言っても良かったでしょう。だから、今年初めて鶴ロックをご覧になったという方に、どんな感想を持ったのか聞いてみたいところです。


それでは日別に印象に残った事を。


*1日目

去年、どうせ開始時間遅れるだろうと見越して行ったら、もう始まっていて人もいっぱいだったので、今年は乗り遅れんように!と早めに行ったら、まだセッティング中で人もまばらでした(苦笑)。先にカレーなど食べて腹ごしらえ。

1時間遅れぐらいでようやくスタート。知り合いと話をしたりで序盤は割とのんびり。人出も去年に比べたら若干少ない気がしました。もっとも、去年よりも暑かったので木陰に隠れていた人が多かっただけかもしれません。日が傾いたGUIROの頃には満場、という感じでしたから。

今年目をひいたのは、ちいさなお子さま連れの方。さらにもうすぐお母さんという方も何人も。夜ライヴハウスに足を運びづらい方にも、格好の場所として定着してきたのかな。あと、鶴ロックも来年で10年、昔から足を運んでいる人がちょうど家庭を持つ年代なのかもしれません。
そんなこともあり、お客さんのノリは例年に比べ若干おとなしめでした。今年は酔って前で踊り出す人も皆無。まぁでもこういう和やかな年もありかなあと思いました。


モノポリーズたのしい。GUIROの3人が1曲コーラスで参加してました。ゲルさんの自称スカダンスがどーしてもドリフっぽく見えてしまって仕方なかった…(苦笑)。

よかったーDOIMOI!新曲どれもいいじゃん。杉山くんの持ちネタ「外タレがライヴでがんばって喋る日本語MC」も程よくウケてました。

小鳥美術館は『うらおやつ』に替え歌とか童謡とかいろいろ取り混ぜて歌っていました。

piggyはベースの子が直前に失踪(?!)したらしく、ちょっとかわいそうな雰囲気。戻ってきてほしいね…。



GUIROこちらにレポート書きました。以下あっちにはマニアックすぎて書けない重箱の隅メモ。
トランペットのサポートで入った岬さんは、たゆたうイガキさんがやってた山猫のヴァイオリン部分をやっていましたが、あの早弾きを吹くのは並大抵のことではないでしょうなぁ。すごい。エチカは最近やってるファンクなアレンジでした。ごろうじろのイントロの中華ピアノはなんとえみちゃんが弾いておりましたのよ!ごろうじろはモノポリーズのみんなも楽しそうでよかったなあ。この編成だともしかしたら続けてハッシャバイも演ってくれるのでは?!と思ったのですが、ここでおしまいで残念でした。
あの2月以来のライヴとなったわけですが、思ったよりも心配するほどでなかったですよ。変わんないですよ。きっと演奏の骨格自体が太くなってるんでしょうね。あああーーーやっぱり楽しいよおーーーーー(悶)。もっと聴きたかった!5曲は少ないよなあ(こらこら、タダで観られたのに注文つけちゃだめですよ)。


*2日目
2日目も去年に比べてなんとなく人出は落ち着いていた気がします。ただ、1日目に比べお客さんに知り合いが少なく、あまり見かけない若いお客さんが目についた。ふだんハポンに来ていない人が足を運んでくれた印象。いいことです。個人的には2日目の方がバラエティに富んでて刺激的でした。


NARCOを観るのは2度目。ポエトリーリーディング的な実験的アプローチな曲があると思えば、メンバーみんなが好きだというブラジル音楽まんまな曲も。ライヴは荒削りな部分があるものの、見ごたえも聴きごたえもあって今後も楽しみなバンドです。CDすばらしかった。
FRATENNはギターとドラムの2人組。一体どういう音楽を聴いてきたらこんな音になるんだろうというジャンルレスでダイナミックな音。特にドラムがすさまじい。まだ若そうなのに。
スティーブジャクソンは貫禄すら。
加藤バンドの巨漢のドラムさんが叩いているときにスネアが壊れ、rock ourとのドラマー総出で修復作業。今日はドラムが酷使される日。

1年ぶりの衝(笑)撃・ホライズン山下宅配便。今年は驚くべきことにメンバーが6人にグレードアップ。演奏のレベルもグレードアップしており、そのことがやってることのムダさとデタラメさに余計に拍車をかけていました。いやーすごい。最後の曲は去年も数日耳について離れなかった『BooBooめだかランド』。

大トリは去年のトップバッターから大出世のrock our electric soul。仕事場からかけつけたというドラム君は仕事着のまま。ヴォーカル君がこの春から塩尻に行ってしまったらしいが、こんなことで活動が停滞してしまうには惜しすぎるバンドなので、どうか苦境に負けずに続けていってほしいです。



それぞれのバンドの前にはパフォーマー・ジェット達による前説つき。写真は『バリバリ伝説』のワンシーンをコピーしているところ。


鶴ロックグッズ。かわいいTシャツと、ジェット達オリジナルトレーディングカード(サインも!キャラクターの強さが書いてあってカードバトルもできる。更にビックリマンチョコみたいなキラカードもあるそうな・・・)。カードにはなんとびっくり鶴ロックオリジナルチロルつき!


2日間のMVPは1日目に来ていたドラムに異様な執着心を見せるお子さまでしょう。ヨチヨチ歩きの男の子だけど、演奏中だろうがジャンルも関係なく、ひたすらドラムに近づき、スティックを与えられると一緒に叩く。piggyのドラム君におどかされ泣かされる場面もあったものの、すぐに立ち直りまたもやドラムに接近。末恐ろしい子だ。もし20年後も鶴ロックがあったら、この子は間違いなくドラマーとして出演しているだろうね。(↓このお子さまでーす)

*1:鶴ロックに「安心してすすめられる」という言葉はあんまり似合わない気もしますが(笑)。ひとつは困惑してしまうようなものがあってこその鶴ロック、という印象が強いので。まぁでもこれはモモジさんのフェスなので、きっと今のモモジさんはこういう気分なんでしょうね。