06.2.26(mon) 「Roots is one〜歌うギタリスト達の宴」@今池TOKUZO(青山陽一編)


06.2.26(mon) 「Roots is one〜歌うギタリスト達の宴」@今池TOKUZO
出演:青山陽一田中拡邦(MAMALAID RAG) [BM’s] 伊藤隆博(Key)中原由貴(Dr) [guest]GUIRO

 「Roots is one〜歌うギタリスト達の宴」というイヴェントツアーのうちの1日。東京・大阪と行いこの日の名古屋が最終日。
 東京と大阪はメインの2人&BM’sに鈴木茂さんがゲストとして演奏に加わっていたが、名古屋はGUIROがメイン出演者の演奏の前に45分ほど単独で演奏した。
 GUIROの演奏についてはこちら


 青山・田中コンビは去年の8月に弾き語りライヴでTOKUZOに登場している。それからなんとわずか半年、名古屋飛ばしもなく来てくれて嬉しい!しかもGUIROと共演(と言ってもセッションなどあったわけではありませんが)とは夢のようです。更にベースレスとはいえBM’sを従えたバンド編成。名古屋で青山さんをバンド編成で観るのは何年ぶりかというのがもう思い出せないくらい久々。田中くんも名古屋でバンド編成で演るのは久しぶりだったようです。青山さんは東京のライヴの前に身体を壊していたとのことで心配していたが、お元気そうで何より。
 この日青山さんは白いシャツ(薄くストライプ模様が入っていたかもしれない)をラフに羽織り、ジーンズ。わっ、これはいい!!(笑)知的な雰囲気の最近のメガネにもお似合い。青山さんTシャツ姿のことが多いが、絶対シャツの方が似合うよ。田中くんは白いシャツをジーンズにイン。そしてジャケット。ちょっと懐かしい感じの格好だね。しきりにシャツの衿を気にしていたがあれは何だったのだろう?


 ジョージ・ハリスンのカヴァーからスタート。田中くんと青山さんが交互にリードヴォーカルを取っていたのだが、始まって間もなく田中くんのギターアンプの調子が悪くなってしまい、お手上げーという感じ。途中からギターもヴォーカルもほとんど青山さんのソロになってしまった(苦笑)。トラブルを抱えつつ一応完奏。
 「・・・後でもう1回演る?」と青山さん。ギターアンプはちょっとやそっとじゃ直らない様子。「真空管が・・・」などと言ってるので随分古いものかもしれない。ついにアンプ自体を予備のものと交換。その間青山さんが一生懸命MCでつないでたのがけなげでした(笑)。GUIROのことを「名古屋が誇るスーパーバンド」などと紹介されてました。「なんであんなに複雑なことできるのかなあ」みたいなことも。10分ほど経っただろうか?ようやく復旧。田中くんが「イケるね」みたいな風に軽く口笛を鳴らすと、青山さんがこういう態度がいちいち憎たらしいんですよね、というような事を言ってて可笑しかった。
 気を取り直して再スタート、まずはママラグの曲から。ところでこの日の編成はベースレスだったのでどうやって演るのかな?と思っていたら、なんと伊藤さんがキーボードでベースパートとキーボードパートの両方を弾いている。ひょえ〜、すごい。以降ママラグと青山さんの曲を1〜2曲ずつ交互に披露する構成でライヴが進んでゆきました。*1


 ついに3曲目、青山さんの曲『休符を数えて生きるのは』が登場。『DEADLINES』のレコ発は平日・東京で観られず、収録曲をバンド編成で聴くのが楽しみだった。『休符を数えて生きるのは』は去年の8月の弾き語りライヴでアルバム発売前に名古屋で初お披露目されたこともあり、最初にこの曲を演ってくれたことが嬉しかった。できれば鍵盤パートは原曲どおりピアノの音で聴きたかったけどそれはゼイタクな願いというもの。
 『月曜日のバラッド』は青山さんがアコギ、田中くんがエレキを弾いていた。ほぼ原曲どおりのアレンジ。
 そしてまさかまさかの『難破船のセイラー』!私の中では青山さんの曲の中で上位の曲である。ユラユラとたゆたい、うねるようなムードがまさに難破船のよう。4人で出来るの?!と思ったが、たった4人で演奏しているとは思えない迫力にトリップしそうでした…。聴けて幸せ。田中くんが玄さんのペダルスチールのパートをスライドギターで完コピしていたのも素晴らしかった。
 『Blow Wind Blow』ライヴでは初めて聴く。中原さんのパワフルドラムすごかった。特にアウトロのキレのあるプレイが最高でした。中原さんはたたずまいも非常にカッコ良い女性。*2
 リズムアレンジが随分変わっていたので最初何の曲かわからなかった『4D Raven』。コード進行で気付いた。ただ私は原曲の方が好みだなー。サビの雰囲気はあまり変わってませんでした。この曲といえば、ツインボーカル*3田中くんもヴォーカリストということで選曲したのだろうか?田中くん、若干声の伸びが足りなかったのが惜しい。*4
 本編最後は『Ultra Sonic Bicycle』。シメにこの曲というのは最近の定番なのか?弾き語りでもいつもシメに演っている印象がある。弾き語りって感じの曲じゃないのにねぇ…(それでも出来るところが青山さんのすごいところ)。途中間奏で軽くギターバトルがあった気がする。


 アンコール。東京大阪で鈴木茂さんを交えてはっぴいえんどの曲を演ったからせっかく、ということでツインヴォーカルで『抱きしめたい』を。「♪ぽっぽぽー」という曲ですよ、ってわからんか(苦笑)。嬉しいねえー。
 そしてもう1曲、最後の最後はブルースのナンバー。Bobby "Blue" Bland『Further On Up The Road』という曲。カヴァー。途中でなかなか激しく長きに渡るギターバトルが展開されておりました。


 私はMAMALAID RAGをほとんど知りませんので、田中くんが演った曲については感想文が書けずすみません。彼の曲は全体的に甘めだが、イントロや間奏が思いのほか骨太でおっと思わせる部分も。機材もこだわりの古いものを使ってるみたいでホントギター好きなんだねえ。しかしMCでは「ギターが一番面白くない」という爆弾発言も。鈴木茂さんが加わったときはベースを弾いていたそうで「今までにベース、ドラム、ピアノなど一通りやってみたんですが、ベースやドラムは土台を作っているので面白い」と。すると青山さんが「一通り出来るっていうのもまた・・・」とおっしゃってました(笑)。田中くんの会話のテンポは独特でちょっとウケた。前回見たときってこんなに天然キャラだったかしら?と思うくらい。
 意外や意外、音量大きめロックでブルースなライヴでした。楽しかったー。座って観なきゃなんなかったのが残念なくらい。青山さんが最後に「また来ます!」って言ってくれたけど、本当だよね(笑)?でもまじでシリーズ化してほしい。今回は事務所の企画だったけど、TOKUZO独自で今後も青山さんを呼んで欲しいものです。

*1:当日のセットリストは「青山陽一ウェブサイト」に載ってます。http://www.mountainblues.net/伊藤さんは足ベースだったらしい。エレクトーン!

*2:ホントは私が中原さんのドラムに惚れたきっかけである『Blind Touch』をナマで聴きたかったー。あのビリビリするようなイントロのドラムを!

*3:ちなみに原曲で青山さんのお相手をしているのはキリンジ堀込泰行。いつかヤスヴァージョンをナマで聴くのが私の夢のひとつである。過去に一度だけ実現したことがあるのだが、私はナマで観れんかったしなー。

*4:原曲がヤスだから採点がちょっと厳しいよ(笑)。ただ、田中くんは前日の大阪ライヴの前に体調を崩したそうで、その余波だったのかも…。