08.3.1(sat)Flying Books Night@K.D.Japon

08.3.1(sat) Flying Books Night@K.D.Japon(名古屋・鶴舞)
[LIVE:小林大吾 / タカツキ / タケウチカズタケ TALK:山路和広(Flying Books) / 山守弘城(cesta) / 黒田義隆・岩上杏子(YEBISU ART LABO FOR BOOKS)]
東京の新しいブックシーンを牽引している渋谷の古書店『Flying Books』代表の山路和広氏を迎えてのブック・トークと、氏の主催する「FLYN'SPIN RECORDS」所属の、ポエトリー・ヒップホップ・R&Bなど、ジャンルを超えて活躍する3人のアーティストによるライブを行います!

覚王山cestaと、伏見えびすビルのYEBISU ART LABO FOR BOOKSが主催したBOOKMARK NAGOYAのイヴェント。「Flying Books」の店長を迎えてのトークと3名のアーティストによるライヴ。音楽ライヴがあったということでは、BOOKMARKのイヴェントの中では変わりダネだったかもしれません。



まず最初にスライドを交えながら主催の3人とFlying Booksオーナー山路さんのお話。山路さんはかつてTSUTAYAに勤めていたときに名古屋に住んでいたこともあるそうで、名古屋の本屋さん事情にもとてもお詳しい。Flying Booksは渋谷の古書センター2Fにある古書店ですが、中にちょっとしたカフェスペースがあったり、CDレーベル「FLYIN’SPIN RECORDS」を持ち店内でライヴをやったりしている、意欲的なお店です。お店へは何度か足を運んだことがあるのですが、この店内のどこでライヴをやるんだろうなぁ〜といつも疑問で。なんと本棚を移動できるような設計になっているとか!すごい。
去る2月の買い付け時に初めてニューヨークのブックフェア(古本市)に出店した話や、これまでに訪れた各国の有名な本屋さんの紹介など、興味深い話をたくさんしてくれました。アメリカに、町の一角にバカでかい倉庫のような建物が建っていて、その中にたくさんの古本屋が入った場所があるという話に驚く。全部回るのは3日がかりだって!



そしてライヴ。最初はポエトリーリーディング小林大吾さん。この日が全く初見だったのですが、衝撃的でした!!バックトラックに合わせ、自作の詩を読むひと。と、書くとラップかな?と思われるかもしれませんが、さにあらず、なのです。ラップよりももっと節回しがフラット。だけど、リズムに合わせてリーディングをしている。言葉の操り方がとってもユニークでウィットに富んだ短編小説を読んでいるような詩。ソウルミュージックやジャズをサンプリングした非常にセンスの良いバックトラック。音楽ではないのに、明らかに音楽を聴いたときのような高揚感がある。口では説明しづらいのでぜひこちらで試聴してみてください!
自分の中にあったポエトリーリーディングの常識を鮮やかに覆す、目の覚めるようなとても幸福な出会いでした。まさに一目惚れ。聞けばCDのアートワークも全てご自身で手がけているそうで、このデザインもまた素晴らしい。まさに非の打ちどころのない逸材です。また名古屋に呼びたいなあ。そのときはぜひまたコメダで接待しなきゃね(笑)。*1



続くは2人ともSUIKAのメンバーSUIKAのライヴは観たことがあるのですが、ソロはいずれも初見。タケウチカズタケさんはピアノでインスト。このたび初めてソロアルバムをリリースしたそう。インストだけど絶えずピアノの主旋律に合わせスキャットしながら演奏していてとっても楽しそうでノリノリだったのが良かったなあ。しんがりタカツキさん。ウッドベースを奏でながらのラップ。関西弁混じりのちょっと特徴的な声で落ち着いた雰囲気。京都の情景を綴った曲が印象深かったです。


ヒップホップ・クラブ系のイヴェントに出演することが多そうな面々…というイメージを勝手に抱いていたせいで、一体どんな感じになるのだろうと若干不安もありましたが、意外と文系な客層で終始和やかムード。ヒップホップ風のお兄さんも「ここ(ハポン)初めて来たけどいい感じだな〜」なんて話しているのが聴こえてきたりして。ライヴも自然に盛り上がってなんともあったか〜い雰囲気のイヴェントでした。素直に胸を打つものはジャンルやスタイルなんて本当に関係ないんだなぁと実感しました。


そういえばDJの方が『墜落という名のジャム』をBGMにかけててどきっとしましたでよ。

*1:シロノワールに会いたくてしょうがなかったそうです。http://diagostini.blogspot.com/2008/03/blog-post.html しゃしんじゃわかりづらいがメガネ男子のダイゴさんのことはたぶんちかいうちにCDのことをもう一回詳しく書くつもりです。